■映画:『スコットピルグリムVS邪悪な元カレ軍団』 |
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カナダの漫画スコットピルグリムVSザ・ワールドの実写化。 原作本が日本だと1巻までしか発行されていないので、途中までしか読んでいないけれど、実写化もかなり原作愛にあふれていて面白かった。今回はエドガー・ライト監督と、主演のマイケル・セラの舞台挨拶付有料試写会。シネマライズにて。
女子高生の彼女がいるスコットピルグリムは、平凡な日々になんとなく退屈しながら生きていた。そんな中、夢で見た美少女が自分の前に登場。猛烈なアタックを試みると、彼女がその気に。舞い上がるスコットだが、彼女と付き合うためには彼女の邪悪な元カレ7人を倒さなくてはならなかったのだ・・・ というお話。バカスw
一番最初にでるユニバーサルのロゴから、笑わせてくれるサービス精神満点の映画。レトロゲーや、日本の少年漫画やアニメが好きな作者の漫画作品を、レトロゲームや昔の少年漫画やアニメが好きな監督が映画化してしまった、それが画面からびしびし伝わってくる感じ。
ストーリーは、結構アレで、中学生が妄想する、自分主人公の主人公超つえー!っていうどうしようもないストーリー(笑)。だからこそ安心のハッピーエンドで、強い敵が出てきてもなんか安心してみてらえる。 しかしそのストーリーを補足するのがセンスバツグンの映像と、これでもかと入れ込んでくる小ネタだから、飽きないどころか画面の中を追うのに忙しい。さらに、日本語で見ていると、日本語字幕で入る小ネタの解説字幕とか読んでいると全部追いきれない!そんな満腹ボリューム。
かなり金を掛けて、好き勝手作った、ある意味自主制作的なにおいが漂う、いわば同人誌的映画。しかし、好きもここまで突き詰めれば、同士を集められる力を持つことが実感できる作品。オタクバンザイ。
しかし、日本で劇場上映がスルーされそうになっていたのもわかる作品。灰汁が強すぎて、ゲーム好き・漫画好き・アニメ好き以外にはついていけない、寒い、盛り上がらない・・・となってしまうのが目に見える。それだけとがった作品だからこそ面白いんだけど、たくさん売ろうとしたときに、普通の人に売ろうとしたら売れないんだよなぁ・・・。 自分の周りにはこの映画が好物そうな人がいっぱいいるから迷わずに薦めるけど、何も考えずに万人に薦めたら面白い!というのって3割くらいなんじゃないかなぁ・・・。
ジャパニメーションに影響をうけて作られたオシャレオタク映画がマトリックスなら、スコットピルグリムはジャパンカルチャーに影響を受けて作られた、本格オタク映画。とくにレトロゲームや昔の少年漫画が好きなら必見!
予告編
No.20
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